大人になると失うものはと聞かれたら、私は『新鮮味』と答える。
日々の荒波にすり減らされた精神は、”慣れ”という名の球体に仕上がる。
しかしこれは決してネガティブにあらず、丸い人生こそが長生きの秘訣と言えよう。
球体をなぞればルーティンの出来上がりだ。
そうやって決まったペースで人は生きている。
グミという存在を常に頭の片隅に置く生活を始めてもう少しで1年が経とうとしている。
まだまだ知らないグミがたくさんある、という探求心は別の記事に記載したが、一方で非ジャーナリスティックに選択するグミも出てきた。
これはグミ慣れと表したい。
みうらじゅん氏風に言えばマイグミといったところか。
定食屋に行って「いつものちょうだい」と言う感覚。
新鮮味とは対極にある、安心のチョイス。
気が付くと私は明治『果汁グミ』を手にしていることに気付いた。
おかしな日本語ではあるが、本当にそうだった。
慣れというのは明確なきっかけがあってできるものではなく、いつの間にかそこにいる野良猫みたいなやつだ。
果汁グミは手ごろな値段。そして程よい味付け。食べやすいサイズ。
過不足なくグミ欲を満たしてくれる存在である。
だいたいのコンビニにあって、かつ複数種類の用意があるのも素晴らしい。
なんとなく桃。きょうはぶどう。
ささやかな、けれど確かに日常をコラーゲンで潤してくれるのが果汁グミである。
面白いグミを見つけたので、次回はそれを書こうと思っているが、こんな感じで習慣的に手にする等身大のグミを意識してみるのもいいかもしれない。
果汁グミは素晴らしいのである。
と、気が付いたが同じような表現を過去の記事に記していた。
けれどそう。人生に寄り添う安心は急に現れるものではない。
だから今日が私と果汁グミのグミ慣れ記念日だ。